ノバの購入時からイグニッションシリンダーの中身が固着しています。
そのおかげで、キーを刺さなくてもエンジンをかけられる、リアルキーレススタート化していたのですがステアリングを外す機会があったため、ついでに交換してみることにします。
作業には特殊工具が必要になりますが、パーツそのものの値段は非常に安いです。
それでは、『イグニッションシリンダー』の交換を行います。
準備
工具と新品の部品の準備を行います。
工具
ステアリングを外すので、一般的な工具と特殊工具が必要になります。
一般的な工具
マイナスドライバーは2本必要です。
特殊工具
ステアリングプーラーです。
M8ネジで外すことができましたが、本当はインチサイズなのでは?
もう一つ特殊工具が必要になります。
『ハンドルロックプレートリムーバー』
という工具なのですが、簡易自作工具で代用します。
使用するのは
『塩ビ配管継手/ 13-16㎜』です。
ホームセンターで売っていました。
その部品を加工します。
13㎜側を少しだけ残して切り落とし、16㎜側に円周の半分より少し少なめの切り欠きを深さ1㎝程で切り落とします。
※必ず16㎜側は半周以下で切ります。
新しいイグニッションシリンダー
イグニッションシリンダー交換
ホーン外し
まずはステアリングコラムを外していきます。
ステアリングコラム裏のネジを左右一本づつ外してホーンボタンを外します。
ホーンボタンが取れました。
まだ、ホーンの配線が繋がっているので気を付けましょう。
ホーンコンタクトワイヤーは、
写真のように、ステアリングコラム側を押し込んで反時計回りに少し回して外すか、
ボタン側のコネクターを抜くことで外すことができます。
ステアリング外し
続いて、ステアリングコラムを止めているナットを外します。
7/16インチのソケットか、22㎜のソケットとブレーカーバーを使用して外します。
そこそこなトルクがかかっていますが、一気に緩むので気を付けましょう。
また、片手でステアリングコラムが回らないように抑える必要があります。
ステアリングコラムと真ん中のボルトにマークをしておきます。
ナットが取れたら、ステアリングプーラーを使用してステアリングを引き抜いていきます。
左右の穴にM8ボルトをねじ込み、
真ん中のボルトを締めこんでいくことでステアリングコラムを引き抜きます。
ステアリングコラムが抜けました。
ステアリングロックプレート外し
続いて、
ステアリングコラムロックプレートのカバーを外します。
ネジ3本で付いています。
こちらがステアリングコラムロックプレートです。
写真の11時位置にロックピンが入っているのが分かると思います。
イグニッションシリンダーの動きに連動してこのピンが出たり引いたりすることで、ステアリングコラムにロックをかけています。
では、プレートを外していきますが、
ここで自作工具を使用します。
このプレート、裏側からかなり強めのスプリングで手前側に押し付けられています。
そこで、プレートが飛び出ないように、プレートの根元にC型クリップが取りついています。
これを取り外すために自作工具を使用します。
まず、自作工具をはめ込みます。
そして、元々取り付いていたロックナットを締めこんでいきます。
そうすることで、スプリングに対抗してプレートを押し込むことができます。
(C型クリップとプレートの隙間が2㎜程まで押し込むことができる。)
マイナスドライバーを使ってC型クリップを取りはずします。
C型クリップが溝に嵌っているので、まずは、マイナスドライバーで押し込んで、プレート側に押し付けます。
続いて、もう一本のマイナスドライバーでうまくC型クリップをねじって、手前側に引き出します。
手前に引き出せたら、溝に戻らないように、マイナスドライバーでアシストしながら、自作工具を抑えているナットを緩めつつ、C型クリップを一周溝から外します。
クリップを溝から出すことができたら、マイナスドライバーで徐々にプレートを前にずらして外します。
この作業が一番大変だと思います。
ターンシグナルカム外し
プレートを取ると、ターンシグナルキャンセルカムがあるので、引き抜いて外します。
(取り付ける角度は決まっている為、マークの必要なし。)
ウインカーレバーを外し、
1時、6時、9時位置のネジを外します。
ハザードランプのスイッチも外します。
(ねじ止めの場合と、スイッチからネジが出ている場合があるみたいです。)
ここまで外したら、カムをグイっと引っ張り出します。
電気配線が繋がっているので、写真の程度までにしておきましょう。
イグニッションシリンダー交換
イグニッションシリンダーを外すには、マイナスドライバーを
右の写真の真ん中、縦溝に差し込んで、イグニッションシリンダーを引き抜きます。
引き出せました。
イグニッションシリンダーの左側の縦の長方形の部分。ここが引っかかってロックしているだけの構造です。
取り付けるときは、差し込むだけで取り付けができます。
少しロック部分が引っかかり入りずらい場合もありますが、カチャカチャしていると簡単に入ります。
戻し
イグニッションシリンダーの交換後、外した部品を戻していくときにも自作工具が使えます。
C型クリップを溝にはめ込まなければいけないのですが、スプリングが強くてかなり大変です。
自作工具を使用して、少しづつプレートを押しながら、C型クリップも押し込んでいき溝にはめることで、簡単に戻すことができます。
シボレーはかなり長い期間、多くの車種でこのイグニッションシリンダーを使用しているみたいなので、どの車でもこの方法で交換可能だと思います。
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