ノバで走行中、ブレーキ時に若干の「カタン」という異音が発生。
詳細に足回りを点検したところ、キャンバー・キャスター調整用シムが抜け落ちていました。
キャンバー及びキャスターの角度が狂うとハンドリングやタイヤの偏摩耗に影響を与えます。
今回は、シボレー系旧車のキャンバー及びキャスター調整について、実際の作業手順や注意点を解説します。
DIYでの調整も可能なので、ぜひ参考にしてみてください!
準備
工具
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/021BB3F6-4053-411C-860E-37BFD9DB8519-1024x768.jpeg)
部品
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/31A8C887-B773-4FBC-B9FE-0A25978A160E-edited.jpeg)
キャンバー・キャスター調整シム
1/64″,1/32″,1/16″,1/8″(インチ)の厚みのシムセットです。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/7C942802-BBDE-4269-8CD8-D50999AD44C7-scaled-e1683254746809-1024x576.jpeg)
目的は同じですが色々タイプがあるみたいです。
症状
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/65A2121C-4459-4196-B98A-D2B2F1F5DBDA-edited.jpeg)
右側アッパーアームの写真です。
キャンバー・キャスターアジャストシムが抜け落ち、アッパーアームがグラグラになっています。
気づいた要因は、下記2点です。
以前にも同じ症状が発生し、シムが抜け落ちて行方不明になりました。
シムの代わりに、ワッシャーを切って自作したシムを入れていたのですが、また抜け落ちたようです。
ホイールアライメントの純正値
キャンバー | 1/4~3/4 度 | 0.25°~0.75° |
キャスター | 0~1度 | 0°~1° |
トーイン | 1/8~1/4度 | 0.125°~0.25° |
今回は左タイヤと角度を合わせますが、ホイールアライメントのカタログ値は左記表の数値となります。
現状のキャンバー角
左タイヤ
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/A4709ACE-AEE9-4AD5-B7FB-6260E7BA756B-1024x768.jpeg)
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/10E494E8-411A-4AF3-B426-1C4312053AD4-1024x768.jpeg)
こちらは、左タイヤです。
左タイヤはシムが抜け落ちていない為、こちらの数値を参考にしたいと思います。
水準器にてキャンバー角を測定します。
水準器では約2°のネガティブキャンバーでした。
右タイヤ
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/8EBC8301-BF7B-4F15-8A9C-96B3A395C4FC-1024x768.jpeg)
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/7C816C32-F393-43BA-8842-334B3B030ECE-1024x768.jpeg)
ちなみに、右タイヤは約1°のネガティブキャンバーでした。(シムが抜けてグラグラなので数値は簡単に変わります。)
シムが抜けてタイヤが立ったと思われます。
キャンバー調整
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/65A2121C-4459-4196-B98A-D2B2F1F5DBDA-edited-1024x768.jpeg)
キャンバー角はシムの厚みで調整します。
まずは、シムをすべて抜き取ります。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/7E3CB1DC-447E-4486-8446-B959EE57DA3C-1024x670.jpeg)
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/BDC717CF-C873-46EB-8C7C-F65713CE1C83-edited.png)
新しいシムの目安は左タイヤのシムを目安にします。
前側(写真左側)合計1/2インチ。
後側(写真右側)合計31/64インチ。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/E182BF43-D30B-469B-9493-AFCD78056885-edited.jpeg)
シムの厚みはこんな感じです。
1/64″や1/32″はかなり薄いですが、1/8″や1/16″だとそれなりに調整が効いてきそうです。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/58373E39-7D3F-417B-AC96-575E82953275-1024x680.jpeg)
それでは、シムを挿入していきます。
ナットを少し緩めたあと、
マイナスドライバーでアッパーアームとボディーの隙間を広げつつ、シムをさしこんでいきます。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/0CE0DFAF-0788-4A77-A084-B4E9DAB02886-edited-1.jpeg)
キャンバーについては左タイヤを参考に前後ともに、1/8インチが3枚と1/16インチ1枚のシムをさし込みました。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/8D0E7A51-7871-48EB-BBFD-3CE88EF04379-1024x768.jpeg)
ナットをしっかり締め込み、一度キャンバー角を測り、左タイヤと同じく2°のネガティブキャンバーになっていることを確認します。
キャスター調整
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/0CE0DFAF-0788-4A77-A084-B4E9DAB02886-edited-1-1024x768.jpeg)
続いてキャスター角を調整します。
キャスター角はシム厚の前後差で調整します。
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/082BEC98-E74D-45D8-BF06-CA9C215328DF-edited-1-scaled.jpeg)
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/4DDC3291-1E34-463A-8EB1-51B7969EED63-1024x768.jpeg)
現状左タイヤのシム厚だと若干ですが、ネガティブキャスターになり、直進安定性が損なわれます。
左右のタイヤ共に、シムの厚みを
前側を1/8インチ3枚。
後側を1/8インチ4枚にしました。
これにより、1°のポジティブキャスターにすることができます。
試走行
![](https://c-cardiy.fun/wp-content/uploads/2023/05/3E26F53F-3F86-418C-8721-E66D2649AB11-1024x619.jpeg)
最後に試走行してみました。
動画の最後でも分かるように、直進時にハンドルセンターがバッチリ出るように戻りました。
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