ミニのサスペンションをラバーコーンからコイルスプリングへ交換します。
(足回りからの異音の原因も判明しました)
ローバーミニのラバーコーンは年数が経つと劣化してしまい、車高が低くなったり、乗り心地が悪くなったりすることがあります。
そこで、今回はローバーミニのスプリング交換について、実際の作業手順や注意点を解説します。DIYでの交換も可能ですので、ぜひ参考にしてみてください!
この記事ではフロントのスプリング交換について書いていきます。
リアの交換記事についてはこちらをご覧ください。
準備
ミニのサスペンションスプリング
ミニのサスペンションはラバーコーンという
ゴムの塊を使用しています。
しかし、ゴムなので年々潰れ乗り心地が悪化したり、車高が下がったりする現象が発生します。
その為、HiLoキットという車高を調整する為の部品も売っていたりします。
写真は後輪のラバーコーンです。
(前輪はなかなか外からは見えません)
そのラバーコーンを一般的なコイルスプリングに交換したいと思います。
用意したのは『MSTのMT用スプリング』です。
(リア用のラバースペーサーは付属)
工具
ボールジョイントプーラー。タイロッドエンドプーラーです。
この中の左下のボールジョイントプーラーを使用します。
フロントラバーコーン外し
先ずショックアブソーバーを外します。
9/16のレンチ2本もしくはソケットでボルトナットを緩めます。
HiLoキットのナットを緩めて最短にします。
この時点でラバーコーンはぐらぐらの状態になります。
アッパーアームのボールジョイントを外します。
ナットをボルトの頭と面一に揃うまで緩め、ボールジョイントプーラーで抜き取ります。
※基本的に、この工具がないと外せません。
※ナットを完全に抜き取ったまま、ボールジョイントプーラーを使うとボルトが抜けた後、支えが無いのでブレーキディスクなどの一体が落下してきます。
大けがにつながるので、ナットは付けたままプーラーで抜き取りましょう。
アッパーアームを外していきます。
アッパーアーム後ろ側はシャフトのナット自体を緩めます。このナットは3/4インチのレンチで外すことができます。
続いて前側については、ひし形のプレートにシャフトのボルト(赤丸)が取りついており、ひし形のプレートごとシャフトを外します。
①はボルトナットでひし形プレートを取り付けしている為、7/16インチのレンチとソケットが必要です。
②が大変です。
こちらは、ナットは溶接で付いている為、車体前側からボルトを緩めれば取ることができますが、赤丸のボルトが邪魔でこの写真の向きからではレンチが入りません。(赤丸のボルトは取る必要ありません)
インナーパネルをひん曲げて隙間からレンチを入れる方法もありますが、フロントグリルからソケットレンチとエクステンションバーを多用し、緩めていきます。
このように、7/16インチのソケットに125㎜のエクステンション、ユニバーサルジョント、250㎜のエクステンションの順に繋ぐ必要があります。
エクステンション同士の間にユニバーサルジョイントを挟みます。
イメージはこのような感じです。
右から
・7/16インチのソケット
・125㎜のエクステンション(必ずこの長さ)
・1/4→3/8のステップアップ
・ユニバーサルジョント
・125㎜のエクステンション2本
となります。
※ソケットからユニバーサルジョイントまでの長さは上記長さ程度でなければいけません。
※ユニバーサルジョイントからラチェットハンドルまでの長さは合計250㎜以上あれば回しやすいです。
助手席側はこの覗き窓が開いている為、比較的やりやすいですが、運転席側は手探りになります。
また、エクステンションの途中でユニバーサルジョイントを使用し屈折させる必要があるため、超難関です。
ボルト2本が外れたら、アッパーアームのシャフトとひし形プレートごと車体前方向に抜き取ることが可能になります。
シャフトを抜き取ることで、アッパーアームを外すことができます。
写真矢印の場所に本来は一枚ずつゴムのリングがかぶさりますが、切れてなくなっている場合は買っておきましょう。
やっとの思いで出てきたラバーコーンです
(HiLoキットも付いてきた)
左が運転席側。
右が助手席側です。
アッパーアームからナックルジョイントのカップを抜き取りました。
きっちりはまっているので、プライヤーでぐりぐり引き抜きます。
完全に貫通してしまっており
交換が必要ですね。
※貫通度合いによりアッパーアームの交換も必要。
この、ナイロンカップ貫通によりギシギシと異音が発生していました。
また、ナイロンカップを貫通すると、ナックルジョイントでアッパーアームを削っている状態になります。
新しいナイロンカップを入れても底が浮く為、すぐに破損してしまうため、ナイロンカップが貫通している場合、アッパーアームの交換も必要になります。
筆者の場合、それを知らずに交換後5000km走っただけで、ナイロンカップ貫通し同じ作業のやり直しが発生しました。
フロントスプリング取り付け
今回交換するスプリングは
『三和トレーディングのMST S-100』になります。
フロントのバネレート100
リアが70
の MT車用です。
写真はリア用のスプリングで、ラバースペーサーを乗せています。
ラバーコーン用HiLoキットをスプリングで使用する場合、金属スペーサーが別途必要になります。
HiLoキットとスプリングの接触面がテーパーになっている為、フラットにするためのスペーサーです。
コイルスプリング用HiLoキットはもともと接触面がフラットの為別途用意する必要はありません。
ナックルジョイントも、カップが破れているので交換します。
軸の太さが2種類あるようなので、サイズを間違わないようにしましょう。
残念ながらフロントは組み上げるとスプリングが見えなくなるので写真がありません。
スプリングの向きは、全体がテーパーになっており、太いほうが車体側。 細いほうがHiLo側になります。
あとは、外した時の逆の手順で組み立てていきます。
HiLoキットを最短にし、一日置いた後でエンジンアンダーカバー位置が8㎝の高さになりました。
コメント